エンディングノートを【縁】ディングノートにする
はじめに
一般的にエンディングノートと呼ばれているものを、当協会は「縁ディングノート」と捉えています。
ご縁を繋ぐ、ご縁を深める縁ディングノート、セミナーでは「エンディングノート」を「縁ディングノートにしましょう」とお話しています。
今回はエンディングノートと「縁」ディングノートについて深堀してみましょう。
1,最初は大切な人の(END)から始まった
著者は2013年からエンディングノートを書き始めました。
2010年に父親を肝臓がんで亡くし、2011年に生まれながらに心臓に疾患を抱えていた妹を亡くしました。それをきっかけに母が自分が万一の時に…と連絡先や金融機関、パスワードなどの連絡帳をノートに書き始めたのです。
当時はまだエンディングノートと言う言葉が今ほどなじみがなかったものの、私はそのノートを書店でみつけ、母に倣って書き始めたのがきっかけです。
ENDは終りを意味しますが、家族の死をきっかけに著者のエンディングノートは始まったのです。
2,エンディングノートを書き始めてみて気づいたこと
エンディングノートを書こうと思ったのは前述通り、家族の死がきっかけです。大切な家族を失い、その苦しみ、辛さが癒えぬ中、出会ったのがエンディングノートでした。
余命宣告をされた父はどんな気持ちだったろう、生まれながらにして病と闘って思うように身体が動かなかった妹はどんな気持ちだったのだろう、そんな気持ちで手に取ったノートでした。
ところが書いてみると不思議なことに、【生きること】を考えさせられるのです。
死ぬことを考えていたら、生きることを必死に考えている自分に気づきました。
それから、やりたいことをわざわざ死ぬ前にとっておかず、叶えてしまおうと目標や夢を前倒しにどんどん叶えることができ【人生が加速】しました。
それからというもの、毎年、年末になるとエンディングノートを書くのが恒例になりました。
毎年恒例になると、また気づきがあります。
その中の一つが、毎年内容が全く同じにはならないのです。だからこそ、書き換えが必要になるのです。
3,ご縁を繋ぐ縁ディングノート
毎年恒例だったエンディングノートを昨年末、当協会の代表が「かおりんと一緒に書こうエンディングノート」と題してオンラインで毎週少しずつ書こうという企画をし、そこに著者は17歳の長男と共に参加しました。それまで私は1人で黙々と書いてきたエンディングノートを、仲間と、そして、親子で書いてみました。
そこで気づいたのは、このノート1人で書くより、仲間や親子とワイワイガヤガヤ言いながら書くのが、楽しいということ。また、他の方の意見を聞くことで、自分はどうだろう…という多視点をもつこともでき、より深いものにすることができます。
また、親子で書いてみて気づいたのは、親子での共通認識が微妙にズレているという気づきでした。たとえば好きなものひとつとってみても、子どもが思う、親の好きな食べものは親にとっては好きな食べものではなかったり、旅行の思い出も、親はしっかり覚えているけれど、子どもはまだ幼く、そこまで覚えていないということもあります。
生きているうちの微妙なズレは、埋めることができますが、これが、亡くなった後になると、埋めることができないのです。
そして、このズレはきょうだい間でも起こります。これは何も喧嘩しようとして起きるわけではなく、長男からみた親と、次男から見た親は微妙にズレていたりするもので、親がいるうちは本当の思いや、誤解も含め、調整できますが、亡くなった後はどうすることもできません。
実際に一緒に書いてみて思ったのは、大切な人と一緒に書くと、こうしたズレや小さな溝が埋まるのです。エンディングノートが、縁が繋がるノート、縁ディングノートになるには大切な人と一緒に書いたり、それが難しければ、書いていること、内容を共有することで、縁が繋がる、縁ディングノートになるのです。
まとめ
縁ディングノートには答えがありません。
まずは1人で、ゆっくり向き合って、一日でも一週間でも一か月に一回でも構いません、少しずつ書いて見ませんか??1人で書くのが難しい方はぜひお声かけ下さい。
全国の縁ディングノートプランナーがお役に立てるはずです。
そして、ゆくゆくは家族や大切な人と一緒にご縁を繋ぐ、世界にただひとつの縁ディングノートを作り上げて欲しいと願っています。
(文責:理事 髙橋美春)