50代初めてのエンディングノート
はじめに
50代になると、子育てや仕事が少し落ち着き、自分の時間を大切にできるようになる方も多いのではないでしょうか。その中で「これからの自分の人生」を考える機会も増えるかもしれませんね。最近では「エンディングノート」という言葉を耳にすることも増えていますが、なんとなく重たく感じたり、まだ早いと思っている方も多いかもしれません。今回は、50代で初めてエンディングノートを手に取ることの意味や、気軽に始めるためのポイントについてお伝えします。
エンディングノートの役割
エンディングノートは、あなたの想いや希望を家族や大切な人に伝えるためのノートです。遺言書とは違って、法的な効力はありませんが、「こうしてほしい」という気持ちを形にして残すことができます。たとえば、どんなお別れ会にしてほしいかや、医療についての考え方、大事にしているものについての想いなどを書き留めることで、もしもの時に家族が迷わず行動できるようになります。
50代でエンディングノートを書き始めることは、あなた自身の心の整理にもつながります。日常に追われていると、自分の大切なものや大事にしたい時間が見えにくくなることもありますよね。ノートに書き出すことで、「本当はこうしたかった」「これからこんな風に過ごしたい」と自分の気持ちに気づくことができるかもしれません。また、あなたの想いが記されたノートは、家族にとっても大きな支えとなるでしょう。
エンディングノートを書くことへの不安
それでも、エンディングノートに対して「まだ元気だし、縁起でもない」「何から書けばいいのかわからない」と感じることもあると思います。でも、エンディングノートは決して「終わりの準備」だけではありません。それは、「これからの自分の生き方を見つめ直すきっかけ」として使うことができるんです。例えば、「もっと自分の時間を楽しみたい」「家族との時間を大切にしたい」といった、前向きな気持ちを引き出してくれるツールになります。
書く内容も難しく考えなくて大丈夫です。最初はシンプルに「こうしてもらえたら嬉しいな」と思うことを書いてみましょう。「明るい音楽が好きだから、楽しい雰囲気のお別れ会にしてほしい」とか、「大切なアルバムは娘に受け取ってほしい」など、あなたらしいメッセージで十分です。エンディングノートは、あなたの気持ちを少しずつ言葉にしていく場所として使ってください。一度に全部書こうとせずに、かけるところからかいてみてくださいね。
おわりに
50代でのエンディングノートは、あなたのこれからをより豊かにするための第一歩です。決して「終わり」を意識するものではなく、むしろ「自分らしいこれから」を考えるチャンスだと思ってください。時間をかけて少しずつ書き足していけばいいのです。そして、何かのタイミングで見直すことで、今のあなたの気持ちを反映させてくださいね。お誕生日や年末年始など気持ちの区切りをつけやすいタイミングがお勧めです。
エンディングノートは、あなた自身がこれからの人生を楽しむための道しるべになるはずです。気軽に始めてみませんか?大切な人との絆を深め、あなたらしい未来を描くために、楽しみながら少しずつ書き進めていきましょう。
文責(理事:稲場 晃美)