​​玉虫色の縁ディングノート​
執筆者:髙橋 美春

​​量が質を凌駕する​

​​「量が質を凌駕する」とは、「量が質を超える」という意味で使われます。一定の量をこなすことで質が自然に向上するという考え方を示しています。​

​​2022年4月に縁ディングノートプランナーの前身であるエンディングノート認定講師となり、のべ100回以上のセミナーを実施してきました。協業する業種も、士業・不動産・葬祭業・石材業・寺院・保険業に加え、コーチングや飲食店ともコラボセミナーを開催してきました。​

​​様々な業種とコラボする中で、それぞれの特性を活かしたセミナーへと変化しながら進化を遂げてきたのが「縁ディングノート」です。​

 

書店のエンディングノートと縁ディングノートの違い

​​書店に並ぶエンディングノートはオールマイティな反面、「どこから書いたらいいかわからない」「書けない」と感じることも多く、「買ったはいいけれど…」と手が止まる人が少なくありません。​

​​そこで、縁ディングノートプランナーとして、セミナーだからこそ書ける仕様に変更したり、コラボする相手と内容を一緒に考えたりと、試行錯誤を重ねてきました。​

​​しかし、最初から完璧なものなど存在しません。​

​​大切なのは、とにかく数をこなすこと。​

​​試行錯誤を重ね、実際に書いて、伝えて、相手の反応を見て修正し続けることで、縁ディングノートは進化していきます。​

 

ニーズに合わせて進化する縁ディングノート​

有難いことに、これだけ縁ディングノートセミナーを開催していると、「子どもがいないご夫婦のための縁ディングノート」「障がいがある子どものための縁ディングノート」、さらには企業研修として「会社で書く縁ディングノート」の相談をいただくようになりました。​

​​皆さんが求めるのは、「自分にぴったり」しっくりくる縁ディングノートです。​

​​縁ディングノートのセミナー講師は誰でもなれますし、誰でもオリジナルな縁ディングノートを創ることができます。しかし、その際に大切なのは「自分が創りたいノート」ではなく、「相手が書きやすい縁ディングノート」になっているかどうかです。​

​​どれだけ自分が良いと思っても、それを相手が書けなければ意味がありません。​

​​独りよがりのノートになっていないか?​

​​そのノートは、届けたい相手にとって、本当に書きやすいものになっているか?​

​​この問いを持ち続けることが、真に必要とされる縁ディングノートを創る鍵となります。​

 

縁ディングノートを届けるために必要なこと​

​​著者は金融業に20年以上携わってきました。実家も金融業だったため、無意識のうちに自分が創るノートの金融面のボリュームが多くなりがちです。これは著者が説明しやすいノートであっても、相手が望むノートとは限りません。​

​​自分が創りたいノートが独りよがりになっていないか。現場でのフィードバックをもとに、良い感想も、そうでない感想も踏まえてブラッシュアップし続けることが必要です。​

​​「とにかくやってみる」「とにかく伝えてみる」ことを繰り返す。​

​​その積み重ねこそが、本当に必要とされる縁ディングノートを創る近道です。​

​​もし、自分で書いたことがなかったら?​

​​もし、大切な人と書いたことがなかったら?​

​​そんな状態で、何を伝えられるのでしょう。​

​​どんな言葉を並べても、実体験がなければ薄っぺらいものになってしまいます。​

​​だからこそ、まずは自分が書くこと。​

​​そして、大切な人と向き合いながら書くこと。​

​​その経験なしに、本当に誰かの心を動かすことはできるのでしょうか。​
 

​​縁ディングノートプランナーの役割​ ​

​​​​縁ディングノートの講師を養成する立場になると、「セミナー資料をください」「使っているノートをください」「簡単にできる方法を教えてください」と求められることがよくあります。​

​​しかし、著者の縁ディングノートは、たくさんのセミナー経験や、多様な業種とのコラボセミナーを通じて創り上げた、髙橋美春オリジナルのものです。​

​​もちろん、共通する話や注意点はお伝えできますが、プランナー自身が「届けたい相手」は著者にはわかりません。​

​​「どうすれば届くのか」「何が必要なのか」—— その答えは、実際に数をこなしてみることでしか見えてこないのです。​

​​まず自分が書いてみること。さらに、大切な人と書いてみること。​

​​数をこなし、試行錯誤を重ねる。​

​​その積み重ねが、確実に力となります。​

​​そのための資格が「縁ディングノートプランナー」です。​

​​そして、この春リリースされる上級資格は、「自分が届けたい相手に届く縁ディングノートを創る力・伝える力」を養うものです。​
 

​​亡くなった人の縁ディングノート​ ​

​​​​​​著者自身、13年間縁ディングノートを書いてきました。​

​​自分の親や子どもとも合宿をしながら縁ディングノートを記入してきました。​

​​2024年のセミナー開催数は誰にも負けていないと自負しています。​

​​そんな著者が今年に入り取り組んでいるのが、「亡くなった人の縁ディングノート」です。​

​​「亡くなった人が縁ディングノートを書く!?」と驚かれる方も多いと思います。​

​​亡くなった方の想いを紡ぐ縁ディングノートとは何か。​

​​ご興味がある方は、ぜひ縁ディングノートセミナーを受講ください。
(文責:理事 髙橋美春)​